聞外す(読み)キキハズス

デジタル大辞泉 「聞外す」の意味・読み・例文・類語

きき‐はず・す〔‐はづす〕【聞(き)外す】

[動サ五(四)]
聞き落とす。聞き漏らす。
一句でも巫女くちよせのいうことを―・すまいとして」〈長塚
途中で、聞くのをやめる。
「玉を二度取り返したといふはなし―・して胸ぐら取り」〈浄・大織冠
[類語]聞き逃す聞き損なう聞き忘れる聞き落とす聞き漏らす

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「聞外す」の意味・読み・例文・類語

きき‐はず・す‥はづす【聞外】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. 聞かないで過ごす。聞くべき機会を失う。聞きのがす。
    1. [初出の実例]「後世は大事聞はつすなよ郭公 いらぬぞ宝の池の水鶏も」(出典:俳諧・独吟一日千句(1675)第五)
  3. 聞くのを途中でやめる。終わりまで聞かない。
    1. [初出の実例]「玉を二たび取かへしたといふ咄、聞はづしてむなぐら取」(出典:浄瑠璃・大職冠(1711頃)道行)
  4. 聞きおとす。聞きもらす。聞きのがす。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「一句でも巫女(くちよせ)のいふことを聞き外(ハヅ)すまいとして静まった」(出典:土(1910)〈長塚節〉一五)

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