



(戸)+聿(いつ)+攴(ぼく)。
は神戸。聿は書。神戸の扉を啓(ひら)いて、祝
の書を見ることを
(啓)という。神意を承け、それによってことをはじめる意である。それでことを「肇(はじ)め」、また継承する意に用いる。金文に「
(てうしょう)」という語があり、再命して承継することをいう。金文には
・
ともに戈(か)に従って
・
に作ることがあり、戈はその神戸を守る意と考えられる。〔詩、大雅、江漢〕に「戎
(軍事)に
す」とあるのも、肇
して敏(いそ)しむ意であろう。〔説文〕三下に「
つなり」と訓し、字を
の省声に従うとする。戈部十二下に
を録して「上(しゃう)の
(いみな)なり」(和帝の名)とする。
は李舟の〔切韻〕にも「
つなり」とあり、
・
を別の字とするが、金文には「
」にまた
を用いており、同字とみてよい。また〔説文〕
部十二上に「
(てう)は始めて開くなり」とあり、それが
字の義。
・
・
の三形は、もと同字とみてよい字である。
立〕肇 ハジメ 〔字鏡集〕肇 ハジメ・ハカル・ナガシ・ハジメテ
・
・
を〔説文〕におのおの別の字とするが、もと同じ字。攴は啓く、戈は守る意で加えた。
・
・
di
は同声。金文の「
」の
を、それぞれの字形に作る例がある。
▶・肇啓▶・肇建▶・肇国▶・肇歳▶・肇始▶・肇秋▶・肇緒▶・肇制▶・肇創▶・肇造▶・肇端▶・肇定▶・肇判▶・肇敏▶・肇闢▶・肇邦▶・肇謀▶・肇乱▶出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...