(読み)こう

精選版 日本国語大辞典 「肓」の意味・読み・例文・類語

こうクヮウ【肓】

  1. 〘 名詞 〙 心臓の下、横隔膜の上。膏(こう)とともに、治療が及び難いと考えられていた部分
    1. [初出の実例]「我等、肓(くゎう)の上、膏の下に入なば、医師、何ぞ、我等を傷むや」(出典今昔物語集(1120頃か)一〇)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐成公一〇年〕

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普及版 字通 「肓」の読み・字形・画数・意味


7画

[字音] コウ(クヮウ)
[字訓] むなもと

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(亡)(ぼう)。はおそらく(こう)の省文。〔説文四下に「心の下、鬲(かく)の上なり」とあり、横隔膜の上あたりをいう。内臓の最も深いところであるから、その部分は治療の及びがたいところで、不治の病を「肓膏の疾」という。膏は骨肉の間にある脂である。

[訓義]
1. むなもと、心臓の下あたり。

[熟語]
肓膏

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