能事畢る(読み)のうじおわる

精選版 日本国語大辞典 「能事畢る」の意味・読み・例文・類語

のうじ【能事】=畢(おわ)る[=足(た)る]

  1. なすべきことはすべてなし終える。
    1. [初出の実例]「摂誘是務、能事畢矣」(出典:性霊集‐二(835頃)沙門勝道歴山水瑩玄珠碑序)
    2. 「それで人生の能事(ノウジ)終れりと為てるやうな、那様(そんな)平凡な人間とは違ふ」(出典青春(1905‐06)〈小栗風葉〉秋)
    3. [その他の文献]〔易経‐繋辞上〕

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故事成語を知る辞典 「能事畢る」の解説

能事畢る

できることは、すべてやり尽くしてしまうこと。

[使用例] 日の要求に応じて能事畢るとするには足ることを知らなくてはならない[森鷗外妄想|1911]

[由来] 「易経けい・上」の一節から。易の占いでは、はっと呼ばれる記号を組み合わせることによって、「天下の能事畢る(この世界で起こりうるあらゆることを、すべて占うことができる)」と述べています。

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