脂質二重層(読み)シシツニジュウソウ

デジタル大辞泉 「脂質二重層」の意味・読み・例文・類語

ししつ‐にじゅうそう〔‐ニヂユウソウ〕【脂質二重層】

細胞膜の基本構造を成す、リン脂質を主とする膜。隙間なく並んだリン脂質が疎水性部分を内側に、親水性部分を外側に向けて二重の層となる。細胞膜の表面は親水性をもち、内部脂肪酸に満ちて細胞の内外を遮断する障壁役目をもつ。リン脂質二重層。脂質二分子膜

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化学辞典 第2版 「脂質二重層」の解説

脂質二重層
シシツニジュウソウ
lipid bilayer

細胞膜の基本構造で,厚さは約7.5 nm(75 Å).2層のリン脂質がそれぞれの疎水性部分を内側に向けて相互作用すると,水と接する表面はいずれも親水性となり,理想的な生体膜ができる.このような2層膜は,疎水性相互作用によりきわめて安定であり,かつ障壁機能も果たす.したがって,細胞膜を介する物質輸送には,イオンチャネルトランスポーターなどの膜タンパク質の助けが必要である.電子伝達系(光合成)中の図

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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