(読み)ヒ

精選版 日本国語大辞典 「脾」の意味・読み・例文・類語

ひ【脾】

  1. 〘 名詞 〙 五臓の一つ。脾臓。脾の臓。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「思ひの脾(ヒ)を傷(やぶ)りて元気もまたすでに衰へたり」(出典随筆・折たく柴の記(1716頃)中)

よこし【脾】

  1. 〘 名詞 〙ひぞう(脾臓)新撰字鏡(898‐901頃)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「脾」の読み・字形・画数・意味


12画

[字音]
[字訓] ひぞう

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(卑)(ひ)。〔説文四下に「土なり」とあり、五行説による。〔釈名、釈形体〕に胃気を補助するものとして、俾助(ひじよ)の意を以て解する。牛の胃袋脾析(ひせき)といい、儀礼のときこれを刻んで供え、「牛百葉」という。

[訓義]
1. ひぞう。
2. 牛の胃袋、脾析。
3. 髀と通じ、もも
4. こえる。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕脾 或いは髀に作る、股外なり。牟々(むむ) 〔新字鏡、享和本〕脾 毛々(もも) 〔和名抄〕脾 與古之(よこし) 〔名義抄〕脾 モモ・ヨコシ・カイカネ 〔立〕脾 トモモ・ヨコシ・カイホネ・ユハコシ・モモ・クソフクロ・フルキモ・カイカネ

[熟語]
脾肝・脾寒脾気・脾脾虚脾腎・脾析脾泄脾天脾土脾肉脾和

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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