自解(読み)じげ

精選版 日本国語大辞典 「自解」の意味・読み・例文・類語

じ‐げ【自解】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 師の教えを受けないで、自身で悟ること。自ら理解すること。また、その悟り。私解。
    1. [初出の実例]「学道の人、自解(じげ)を執すること莫れ」(出典正法眼蔵随聞記(1235‐38)五)
    2. [その他の文献]〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. 自ら奉呈する申請状。
    1. [初出の実例]「或進自解奏聞、或以国解言上〈略〉応和二年三月二八日」(出典:東大寺続要録(1281‐1300頃)諸院篇)

じ‐かい【自解】

  1. 〘 名詞 〙
  2. みずから説明すること。弁解すること。言い訳をすること。〔広益熟字典(1874)〕
    1. [初出の実例]「ジグザグな作品系列を自解したジャン・コクトー」(出典:芥川文学の魅力(1954‐55)〈中村真一郎〉一)
    2. [その他の文献]〔関尹子‐三極〕
  3. みずからこわれること。ひとりでに崩れること。自滅自壊
    1. [初出の実例]「近代社会の自解腐敗作用から湧きでるあぶくであるデカダンス文学すら」(出典:文学と政治のあいだ(1947)〈杉浦明平〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「自解」の読み・字形・画数・意味

【自解】じかい

弁解する。自分を自由にする。〔荘子、大宗師〕此れ古の謂(いはゆる)縣解なり。而るに自ら解くこと能はざるは、物之れを結ぶればなり。

字通「自」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android