精選版 日本国語大辞典 「自」の意味・読み・例文・類語
み‐ず‐から ‥づ‥【自】
(「身(み)つから」の変化したもので、「つ」は助詞、「から」はそれ自体の意)
[1] 〘名〙 その人自身。当人。自分。
※東大寺諷誦文平安初期点(830頃)「他を先にして己(ミヅカラ)を後にす」
※古今(905‐914)仮名序「万葉集に入らぬ古き歌、みづからのをも、奉らしめ給ひてなん」
[2] 〘代名〙 一人称。わたくし。自分。男女ともに用いられたが、のち、身分のある女性が用いた。
※源氏(1001‐14頃)乙女「身づからはここのへのうちにおひいで侍て」
[3] 〘副〙 自分自身で。親しく。
※東大寺本大般涅槃経平安後期点(1050頃)「我れ躬(ミツカラ)当に往きて恭敬し恭養し尊重し讚嘆せむ」
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