花房直三郎(読み)はなぶさ・なおさぶろう

朝日日本歴史人物事典 「花房直三郎」の解説

花房直三郎

没年:大正10.4.2(1921)
生年:安政4.11.3(1857.12.18)
明治後期の内閣統計局長。備前国(岡山県)生まれ。明治1(1868)年上京。若くしてドイツ語を学び,12年東京外国語学校ドイツ語教員。15年から農商務省,外務省,枢密院,伊藤博文内閣および松方正義内閣の首相秘書官を経て30年内閣統計課長。31年同課の局への復活により内閣統計局長。大正5(1916)年退官。約20年の局長在職中に,それまで「表式報告」であった人口統計を「人口動態調査」と「人口静態調査」に再編成し,「小票(個票)」の使用と「中央集査(中央集計)」の採用,詳細な死因分類と生命表の作成,国勢調査の諸準備,統計協会の指導育成などの仕事をした。<参考文献>『統計集誌』1921年9月号

(守岡隆)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「花房直三郎」の解説

花房直三郎 はなぶさ-なおさぶろう

1857-1921 明治-大正時代官僚,統計学者。
安政4年11月3日生まれ。花房端連(まさつら)の3男。花房義質(よしもと)の弟。農商務省,外務省などをへて,明治31年内閣統計局の初代局長となる。第1回国勢調査の準備,実施(大正9年)など,政府統計確立につくした。大正10年4月2日死去。65歳。備前(岡山県)出身

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