① キク科の多年草。ヨーロッパ原産で、薬用や切り花用に栽培される。高さ一メートルぐらいになる。全体に強い臭気があり、白い細毛におおわれる。葉は二~三回羽状に深裂し裂片は披針形。夏、梢上に黄色の半球形の頭花を円錐状につける。アブシンテンなどの苦味成分を含み、全草を乾燥して健胃薬に用いる。また、アブシントールなどからなる精油を含み、精製したアブシント油は芳香健胃剤、解熱剤などに用い、これをブランデーで浸出した酒をアブサンという。漢名、苦艾・洋艾。くがい。アルセム‐アブシント。〔日本植物名彙(1884)〕