苦艾(読み)ニガヨモギ

デジタル大辞泉 「苦艾」の意味・読み・例文・類語

にが‐よもぎ【苦×艾】

キク科多年草。高さ約1メートル。全体ヨモギに似て、強いにおいがあり、白い毛で覆われる。葉は羽状に裂けている。夏、黄色い小花がつく。葉や花を健胃駆虫薬とし、またアブサン酒作りに用いられた。ヨーロッパ原産。くがい。

く‐がい【苦×艾】

ニガヨモギ漢名

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関連語 名詞

精選版 日本国語大辞典 「苦艾」の意味・読み・例文・類語

にが‐よもぎ【苦艾】

  1. 〘 名詞 〙
  2. キク科の多年草。ヨーロッパ原産で、薬用や切り花用に栽培される。高さ一メートルぐらいになる。全体に強い臭気があり、白い細毛におおわれる。葉は二~三回羽状に深裂し裂片は披針形。夏、梢上に黄色の半球形の頭花を円錐状につける。アブシンテンなどの苦味成分を含み、全草を乾燥して健胃薬に用いる。また、アブシントールなどからなる精油を含み、精製したアブシント油は芳香健胃剤、解熱剤などに用い、これをブランデーで浸出した酒をアブサンという。漢名、苦艾・洋艾。くがい。アルセム‐アブシント。〔日本植物名彙(1884)〕
  3. 植物「めはじき(目弾)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕

く‐がい【苦艾】

  1. 〘 名詞 〙 植物「にがよもぎ(苦艾)」の漢名。

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