草履打(読み)ゾウリウチ

関連語 名詞 実例

精選版 日本国語大辞典 「草履打」の意味・読み・例文・類語

ぞうり‐うちザウリ‥【草履打】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 歌舞伎で、憎悪遺恨などのため、草履で相手を打つしぐさ。また、その場面。延宝八年(一六八〇)春、江戸市村座の「遊女論」で、不破伴左衛門名古屋山三郎を草履で打ったのが古く、浄瑠璃「加賀見山旧錦絵」の六つ目鶴が岡の段が名高い。
    1. [初出の実例]「他(ひと)の噂の草履打(ザウリウチ)、それを根葉にも思はずに」(出典人情本・春色辰巳園(1833‐35)四)
  3. 草履でぶたれることから転じて、他から侮辱されること。あなどりを受けること。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android