草径集(読み)そうけいしゅう

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

草径集
そうけいしゅう

大隈言道(おおくまことみち)の歌集。3巻3冊。1863年(文久3)刊。筑前(ちくぜん)福岡にあって独自の歌風を築いた言道が、自作を世に問うべく60歳にして大坂に上り、中の島に寓居(ぐうきょ)、10余年来の歌数万のなかから971首厳選し、自ら版下を書いて刊行した。その歌風は、着眼発想において奇抜、精緻(せいち)な観察を口語調のことばに盛って軽妙洒脱(しゃだつ)、斬新(ざんしん)な趣(おもむき)がある。「妹(いも)が背に眠るわらはのうつつなき手にさへめぐる風車かな」「さそひゆくちからつかれて散る花を流るる水にゆづる山風」。

[穴山 健]

『『校註国歌大系19』(1977・講談社)』

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精選版 日本国語大辞典の解説

そうけいしゅう サウケイシフ【草径集】

江戸末期の私家集。三巻。文久三年(一八六三)序。大隈言道(おおくまことみち)が自撰家集の「戊午集」「今橋集」より撰した歌を分類したもの。

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世界大百科事典 第2版の解説

そうけいしゅう【草径集】

江戸後期の歌人大隈言道(おおくまことみち)の家集。1863年(文久3)刊で,上中下3巻から成る。所収歌は971首。言道にはさきに《戊午(ぼご)集》2巻,《今橋(いまはし)集》2巻があったが,それらから厳選されて成ったのが《草径集》である。世に知られなかったが,言道の没後,98年(明治31)佐佐木信綱により神田の古書店で発見され,推奨・紹介されて知られるようになった。【佐佐木 幸綱

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