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莢膜 キョウマク

世界大百科事典 第2版の解説

きょうまく【莢膜 capsule】

細菌の菌体周囲に存在する,粘性,膠状の膜様構造物。肺炎球菌,肺炎杆菌,炭疽菌などに莢膜染色を施して顕微鏡で見ると容易に認められる。しかし,一般的には莢膜の染色性は弱く,特殊な染色方法を必要とする。菌体内で合成された粘液様の分泌物質が菌体外に蓄積されたもので,菌体の防御的な役割を果たしている。莢膜の主要な成分は多糖であり,たとえば連鎖球菌ではヒアルロン酸であるが,炭疽菌の莢膜のようにグルタミン酸のポリマーから成るものも知られている。

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大辞林 第三版の解説

きょうまく【莢膜】

細菌の外側にある多糖類の厚い層。ゼリー質または粘性で、菌種や型によって異なる抗原性を示す。
卵巣の卵胞をつつむ結合組織の層。外莢膜と内莢膜とからなり、内莢膜は黄体の形成に関与し、発情ホルモンを分泌する。

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世界大百科事典内の莢膜の言及

【コケ植物(苔植物)】より

…受精卵は造卵器の中で分裂して胞子体の幼植物(胚)が形成されるが,その後も胞子体は配偶体に寄生し続ける。完成した胞子体は1本の軸からなり,先端に1個の胞子囊(ほうしのう)をつける(コケの胞子囊を蒴(さく)capsuleという)。胞子囊の中で胞子母細胞が減数分裂をして胞子をつくる。…

【胞子囊】より

…陸上生活をするコケ植物と維管束植物では多細胞性の囊状構造である。コケ植物の胞子囊である蒴(さく)capsuleは胞子体の先端に生じる。シダ植物の胞子囊は,ワラビなどのシダ類では小さく,胞子囊壁は薄いが,他の類では大きく,壁も厚い。…

【実】より

…このように自動的に種子を飛ばすものもあるが,裂果の多くは風などでゆれることにより小さい種子を飛ばす受動型である。裂果はさらに袋果follicle(離生めしべで,1ヵ所で縦に裂ける),豆果legume(マメ科のように1心皮性だが,心皮の腹側と背側で裂開する),蒴果(さくか)capsule(合生めしべ)などに分けられる。 閉果は一つの子房室にふつう一つの種子がある実にみられる。…

【細菌】より

…これらの鞭毛の生え方は細菌の種類によって決まっている。細胞壁の外側にさらに莢膜や粘質層をもつ細菌もいる。莢膜や粘質層のおもな成分は多糖であり,これらの構造物は細菌の防御的役割を果たしている。…

※「莢膜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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