莫逆の友(読み)バクゲキノトモ

デジタル大辞泉 「莫逆の友」の意味・読み・例文・類語

ばくげき‐の‐とも【×逆の友】

気心がよく通じ合っている友。親友。→莫逆

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「莫逆の友」の意味・読み・例文・類語

ばくぎゃく【莫逆】 の 友(とも)

※春迺屋漫筆(1891)〈坪内逍遙〉梓神子「幽明界を異にすれども知音莫逆(バクギャク)の友(トモ)一個あり」

ばくげき【莫逆】 の 友(とも)

きわめて親密な友。親友。ばくぎゃくの友。
空華集(1359‐68頃)一一・悼睦仲和偈序「其莫逆之友、曰太虚充公」 〔梁書‐何点伝〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

故事成語を知る辞典 「莫逆の友」の解説

莫逆の友

心から打ち解け合える友人のこと。

[使用例] そうだ、父の莫逆の友たる本多男爵さえ日本に居ればと、瑠璃子も考えた[菊池寛真珠夫人|1920]

[由来] 「荘子だいそう」に載っている話から。ある四人の人物が語り合って、こう言いました。「死と生は実は一体なのだとわかっている者がいたら、友だちになりたいものだ」。そして、この四人はお互いを見て笑って、「心に逆らうことし(反論したくなるような気持ちを感じなかった)」ので、友だちになったということです。なお、「莫逆」は「ばくげき」と読むこともあります。

〔異形〕莫逆の交わり/莫逆の契り。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android