朝日日本歴史人物事典 「菊岡如幻」の解説
菊岡如幻
生年:寛永2(1625)
江戸前期の国学者。名は行宣,別号を随世軒という。伊賀国(三重県)上野福居町の豪商久米屋菊岡市左衛門行正の子。北村季吟に師事。著書には,郷土史の『伊水温故』4巻(1687)や『伊乱記』のほかに,伊賀地方の民話を集めた教訓書『柴栗草子』も知られ,最近,伊賀越敵討物の『殺法転輪記』(1678成)を綴った如幻の手法と影響について詳細な研究が進められている。<参考文献>『三重先見伝』『参考伊乱記』,上野典子「伊賀越敵討物『殺法転輪記』の転成」(『近世文芸』47号)
(ロバート・キャンベル)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報