菊池淡雅(読み)きくちたんが

改訂新版 世界大百科事典 「菊池淡雅」の意味・わかりやすい解説

菊池淡雅 (きくちたんが)
生没年:1788-1853(天明8-嘉永6)

江戸豪商文人で社会福祉家。野州宇都宮の人。名は知良,通称孝兵衛,のち良左衛門と改めた。淡雅は号。都賀郡の医家大橋英斎の子で,はじめ父業を志したが菊池家の養子となり,1814年(文化11)江戸浜町に出て木綿問屋を開いた。十数年後には富豪と目されるほど経営の才を示し天保の大飢饉に際しては金穀を惜しみなく飢民に施すなど,救貧にも意を用いた。読書家でもあり,《淡雅雑著》の著がある。
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「菊池淡雅」の解説

菊池淡雅 きくち-たんが

1789-1853 江戸時代後期の商人
寛政元年7月28日生まれ。菊池教中の父。下野(しもつけ)(栃木県)の人。宇都宮の菊池家をつぐ。26歳で江戸浜町に木綿問屋をひらき,一代で豪商となった。天保(てんぽう)の飢饉(ききん)では難民救済につくす。書をよくし,読書家としても知られた。嘉永(かえい)6年5月17日死去。65歳。本姓は大橋。名は知良。通称は佐野屋孝兵衛。著作に「淡雅雑著」。

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367日誕生日大事典 「菊池淡雅」の解説

菊池淡雅 (きくちたんが)

生年月日:1789年7月28日
江戸時代後期の商人
1853年没

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世界大百科事典(旧版)内の菊池淡雅の言及

【大橋訥菴】より

…幕末の志士。兵学者清水赤城の四男として江戸に生まれ,いったん飯山藩士酒井力蔵の養子に迎えられたが,離別して江戸に戻り日本橋の商人大橋淡雅(菊池淡雅)の養子となる。通称順蔵,名は正順,字が周道,訥菴は号。…

※「菊池淡雅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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