菜飯田楽(読み)なめしでんがく

精選版 日本国語大辞典 「菜飯田楽」の意味・読み・例文・類語

なめし‐でんがく【菜飯田楽】

〘名〙 田楽副食物として菜飯を食うこと。また、その食事
評判記・冬至梅宝暦評判記(1751‐64頃)一「なめしでんがく五人組、袴つゐでに御茶もかゆるか」

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デジタル大辞泉プラス 「菜飯田楽」の解説

菜飯田楽

愛知県豊橋市、静岡県島田市などに伝わる郷土料理ダイコンの葉を混ぜ込んだ菜飯に豆腐田楽を沿えたもの。江戸時代東海道立場(たてば)であった目川(現在の滋賀県栗東市)や菊川(同、静岡県菊川市)で提供されたものが好評で、街道沿いに広まったとされる。

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日本の郷土料理がわかる辞典 「菜飯田楽」の解説

なめしでんがく【菜飯田楽】


愛知県豊橋市の郷土料理で、豆みそのたれをぬった豆腐の田楽に、刻んだ大根の葉を混ぜ込んで作る菜飯を添えたもの。江戸期、東海道吉田宿(現豊橋市)の名物料理として広まったもの。

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世界大百科事典(旧版)内の菜飯田楽の言及

【田楽】より

…最も有名だったのは,京都祇園社境内二軒茶屋のもので祇園豆腐と呼ばれ,味とともに竹串を2本使うことも評判だったようで,後には大坂や江戸にもこれを名のる店があった。東海道では近江の石部・草津間の目川(めがわ)の茶屋が,菜飯(なめし)田楽と呼んで売ったものが評判で,これは〈目川(女川)菜飯〉を称する店を各所に続出させた。ほかに江戸では真崎(まつさき)稲荷(現,荒川区南千住3丁目)境内の田楽茶屋,および神田鎌倉河岸の酒店豊島屋のものが名高かった。…

※「菜飯田楽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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