日本歴史地名大系 「菩提山神宮寺跡」の解説 菩提山神宮寺跡ぼだいせんじんぐうじあと 三重県:伊勢市宇治地区中村菩提山神宮寺跡[現在地名]伊勢市中村町 菩提山五十鈴川が朝熊(あさま)山の山塊にぶつかり、北に方向を変える個所、丸山(まるやま)古墳群のすぐ下の標高八―一六メートルの個所である。尾根筋を径一〇〇メートル四方に加工したと思われる緩やかな傾斜地で、現在各所に土壇・土塁・石垣がみられる。「五鈴遺響」に記される寺伝によれば、天平一六年(七四四)聖武天皇の勅願により僧行基が創建し、その後、文治元年(一一八五)良仁が再建、中興開山と称された。弘長二年(一二六二)火災にあい、堂宇をことごとく焼失、宝暦一〇年(一七六〇)に朝熊ヶ岳明王院の尊隆により再建されたとある。「伊勢名勝志」によればもと内宮の神域内にあって太神宮寺と称され、その後、この地に移され菩提山神宮寺と改称、明治二年(一八六九)に廃寺となったという。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by