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瓦経 がきょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

瓦経
がきょう

経典を粘土板に錐などで書写して焼いたもの。 30cm前後の方形のものが多い。経塚埋納経典の一種で,おもに 11世紀後半から 12世紀後半にかけて行われた。近畿以西に多くみられ,延久3 (1071) 年の大日寺瓦経 (鳥取県倉吉市桜) は紀年銘のある最も早い例である。

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デジタル大辞泉の解説

かわら‐ぎょう〔かはらギヤウ〕【瓦経】

経典を後世に伝えるために、両面経文を彫りつけて焼いた瓦。埋経(まいきょう)に用いる。平安中期、末法思想の高まりによって作られるようになったといわれる。経瓦(きょうがわら)。がぎょう。

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百科事典マイペディアの解説

瓦経【がきょう】

経塚(きょうづか)に納めるために瓦製の平板に経文を陰刻したもの。大きさは一定しないが,30cm平方以上のものはない。写された経典は《法華経》《無量義経》《般若心経》《阿弥陀経》など多種だが,密教系のものが多い。

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世界大百科事典 第2版の解説

がきょう【瓦経】

経塚に埋納するため,粘土板に錐,篦(へら)などで経典を書写して焼いたもの。〈かわらぎょう〉とも呼ぶ。方形,または方形に近い平板状が多い(縦約17~27cm,横約10~30cm,厚さ約1~3cm)。通常表裏に界線・罫線を引き,1面10~15行が多い。界線の欄外や側面には丁付(ちようづけ)(経典の種類,順序などを識別するための簡単な記載)が記されている場合がある。なお,仏形を陽出し,経典を各仏形の胸に1字ずつ刻した特殊な例もある。

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大辞林 第三版の解説

かわらぎょう【瓦経】

仏教経典の文章を瓦に刻んで焼き、土中に埋めたもの。経典を永遠に伝えようとする考えから起こった。平安末期に流行。兵庫県極楽寺などが有名。経瓦。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

瓦経
かわらぎょう

粘土板のなま乾きのうちに篦(へら)で経文を書き、これを瓦のように焼いて経塚に埋納したもの。紙本(しほん)写経の埋納は数多いが、瓦経は、岡山県の常福寺、鳥取県の大日寺、三重県伊勢(いせ)小町塚、福岡県飯盛山(いいもりやま)経塚のほか2、3例が知られるにすぎない。瓦経の埋納は多く平安末期で、写経作善の極盛期に銅板経とともに行われた。瓦の不変性を利用して経典を永久に伝えようとした宗教行為の産物である。[五来 重]

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