薩藩海軍史(読み)さつぱんかいぐんし

日本歴史地名大系 「薩藩海軍史」の解説

薩藩海軍史
さつぱんかいぐんし

三冊 公爵島津家編輯所 薩藩海軍史刊行会

構成 一編往古時代、二編斉興公時代、三編斉彬公時代、四編砲術及び砲台、五編忠義公時代、六編明治維新時代。

解説 島津家・鹿児島藩海運・海上貿易および軍事に関する基礎資料として貴重。とくに斉彬期の造船造兵・海軍の創設、忠義期の薩英戦争馬関海峡における長崎丸砲撃事件、戊辰戦争から帝国海軍創設に至るまでが詳述される。鹿児島城下六組体制などについての聞書など、本書でしか知りえない内容も含む。昭和三―四年刊(同四三年復刻)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「薩藩海軍史」の意味・わかりやすい解説

薩藩海軍史 (さっぱんかいぐんし)

史書。3巻。3391ページに及ぶ大著。海軍中将東郷吉太郎が編者となり,島津家編輯所から1928-29年に出版例言にもいうごとく〈本書は海軍史と謂はんよりは寧ろ海軍海事史〉であり,第1編往古時代のあと,主として1809-72年(文化6-明治5),幕末63年間の島津斉興・斉彬・忠義3代の薩摩藩の洋式工業文明,外国折衝,国事周旋などについて藩内外の根本史料により記述する。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android