藁無村(読み)わらなしむら

日本歴史地名大系 「藁無村」の解説

藁無村
わらなしむら

[現在地名]園部町船岡ふなおか 藁無

北・西・南に山を負う山間の村。東は松尾まつお村、北は山を隔てて志和賀しわが(現日吉町)、西は新堂しんどう村、南は岡田おかだ村。集落は南部にあり、その南方と北西に深く入り込んだ谷にわずかに耕地がある。北西部の横尾よこお峠を越えて志和賀村に至る道が通り、盆地にある志和賀村へ文物が往来した道で、伝承が多く残る。園部藩領。古来当地は水利が悪く、日照りが続くと藁一筋も育たなかったことが村名の由来といわれ、村の中央部に村人が集まって百万遍の数珠を繰り、念仏を唱えて雨を祈ったという「じゅずくり場」がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android