蘭鋳(読み)ランチュウ

精選版 日本国語大辞典 「蘭鋳」の意味・読み・例文・類語

らん‐ちゅう‥チウ【蘭鋳・蘭虫チュウ】

  1. 〘 名詞 〙
  2. キンギョの品種。体形はほぼ卵形で、背びれがなく、腹部がふくらむ。体色は黄色みの強い赤色のものが多い。一定の時期になると頭部に肉こぶができるので獅子頭(ししがしら)と呼ばれる。高級キンギョで、体質は弱く飼育がむずかしい。丸子(まるこ)。《 季語・夏 》 〔金魚養玩草(1748)〕
    1. [初出の実例]「金魚に異種あり、形小尾大にして大腹のものあり、常に尾を上に首を下に游ぐ、京坂これを蘭虫と云、らんちうと訓ず」(出典:随筆・守貞漫稿(1837‐53)五)
  3. 居眠りのこと。
    1. [初出の実例]「人の咄をする内らんちうをしながら〈此らんちうとは居ねふる事也〉」(出典:洒落本・富賀川拝見(1782)尾竹屋の段)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android