精選版 日本国語大辞典 「獅子頭」の意味・読み・例文・類語
しし‐がしら【獅子頭】
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獅子の頭に模した作り物で、祭礼のお練りや芸能に用いられる。概して木製で、赤・金・黒の漆塗りが多い。6世紀なかばに伎楽(ぎがく)とともに大陸から渡来したらしく、正倉院には大仏開眼供養(752)に用いられたものが残る。古来より除魔の聖獣とされた獅子の擬装擬態のために多くの獅子頭がつくられてきた。太神楽(だいかぐら)のものは正倉院のと大差なく雄獅子型で、東北地方では権現(ごんげん)とよび、型がやや異なる。太鼓踊式の三匹獅子舞のは小ぶりで、竜頭(たつがしら)もある。鹿踊(ししおどり)用のものは独特な権現頭に鹿(しか)の角(つの)がつく。能の『石橋(しゃっきょう)』は獅子口(ししぐち)の面、舞踊の『鏡獅子(かがみじし)』は毛頭のみで、能『望月(もちづき)』や舞踊『執着獅子(しゅうじゃくじし)』では扇2本を重ねた扇獅子をかぶる。ほかに手に持つ手獅子がある。
[西角井正大]
神楽や、祭礼行事などに登場する獅子舞の、獅子の頭を小さくつくった郷土玩具(がんぐ)。唐獅子(からじし)形式のものを主とし、竜頭(たつがしら)や鹿(しか)に近い形式のものもある。獅子は悪疫災禍を退散させる霊獣として、さらに雨乞(あまご)いや正月の門付にまで用いられ、子供たちにも親しまれて、これを小さく玩具化したものが江戸時代につくられた。1773年(安永2)刊の玩具絵本『江都二色(えどにしき)』には、弓獅子、お獅子ぱくぱくの2種が当時の流行玩具として掲載されている。弓獅子は、現在の埼玉県鴻巣(こうのす)市の産物と同工である。全国各地に、それぞれの郷土芸能を反映した木、土、練り物製などの各種の獅子頭が生まれた。木製では山形県酒田市、石川県金沢市(白木作り)、張り子製では香川県高松市、熊本県宇土市、練り物製は鴻巣の獅子頭が代表的なものである。
[斎藤良輔]
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出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
…その種類や数は法要の形式や時代によって異なるが,この仮装に用いる仮面を総称して行道面という。法要の形式が最も整った11~12世紀には,諸仏諸堂の落慶(らつけい)供養会や諸寺の舎利会,来迎(らいごう)会(迎講(むかえこう))などに,師子(しし)(獅子頭),師子子(ししこ)(蠅払),(くちとり)(口取,綱引),八部衆(輿舁(こしかき)),十二天,二十八部衆,菩薩,天童などの種類の面が用いられた。現在も行われる奈良法隆寺や大阪四天王寺の聖霊会には師子,師子子,
の一群と八部衆が出,奈良当麻寺や東京浄真寺の来迎会には25の菩薩の面が用いられる。…
…日光山・久能山・江戸上野等につくられた東照宮の神殿はいずれも拝殿と本殿を石間(いしのま)または相間(あいのま)で連ねた形式をとり,これを権現造と称するが,実はすでに豊国神社にもみられ北野神社も1607年(慶長12)同様式で建てられた。今日民俗芸能としてしられる東北地方の山伏神楽や番楽では獅子頭を権現様と呼び神とあがめ,年末年始にこれを奉じて家々を訪ね,悪魔払い,火伏祈禱を行う風習がある。【村山 修一】。…
…獅子頭(ししがしら)(おもに木彫)をかぶって舞い,踊る民俗芸能。日本の芸能の中でもっとも古い歴史をもち,また様式や芸態の変化の少ないものである。…
※「獅子頭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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