家庭医学館 「虚血性視神経症」の解説
きょけつせいししんけいしょう【虚血性視神経症 Ischemic Optic Neuropathy】
片方の目の視力が急に悪くなって、そのまま視力が回復しなくなる病気です。数か月間経過してから、もう一方の目にも同様の症状がおこることもあります。
原因は視神経に栄養を与える血管がつまるためで、50~60歳代の人に多くみられます。動脈硬化症、高血圧症、糖尿病などの全身的慢性疾患をもつ人に多いようです。
側頭動脈炎(そくとうどうみゃくえん)という血管に炎症をおこす疾患にともなうこともあります。
[治療]
抗凝固薬、副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモン薬、血管拡張薬、ビタミンB1、B12などが用いられますが、予後は不良で、視力は完全には回復しません。