虫払い(読み)ムシハライ

デジタル大辞泉 「虫払い」の意味・読み・例文・類語

むし‐はらい〔‐はらひ〕【虫払い】

虫干し」に同じ。 夏》贋物にせもののいく代めでたし―/几董

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精選版 日本国語大辞典 「虫払い」の意味・読み・例文・類語

むし‐はらい‥はらひ【虫払】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「むしばらい」とも ) =むしぼし(虫干)季語・夏 》
    1. [初出の実例]「仁和寺の経蔵虫払(ムシハラヒ)時分に、上人かの辺をすぎ給ふことあり」(出典:西山上人縁起(1386)二)

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改訂新版 世界大百科事典 「虫払い」の意味・わかりやすい解説

虫払い (むしはらい)

夏の土用のころに衣類調度,書籍などを取りだして日に干し風にあてて,カビ虫害から防ぐこと。〈虫振い〉〈虫干し〉〈風入れ〉〈土用干し〉などともいう。古くは〈曝涼(ばくりよう)〉といい,正倉院の平安初期の曝涼帳の記載が伝えられている。《日次紀事》には〈此月(6月)土用中,諸神社諸仏寺,霊宝虫払〉とある。

 なお沖縄では虫送りムシバレー(虫払)といい,2月から6月にかけて行っている。これは害虫バショウの葉などに包んで海に流し,作物病虫害から守って豊作を祈願するもので,虫が戻らぬように干潮に向かうときに行うのがよいとされ,この日は植付けや火の使用を禁ずる伝承もある。沖縄には,ムシバレーとは別に,4月中旬にアブシバレー(畔払)という類似した行事も行われている。
虫干し
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