血の婚礼(読み)チノコンレイ(英語表記)Bodas de sangre

デジタル大辞泉 「血の婚礼」の意味・読み・例文・類語

ちのこんれい【血の婚礼】

原題、〈スペインBodas de sangreガルシア=ロルカ戯曲。1933年初演。結婚式の後、花嫁と逃げた従兄と彼らを追う花婿が迎える悲劇を描く。全3幕。「イェルマ」「ベルナルダ=アルバの家」とともにロルカの三大悲劇とよばれる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「血の婚礼」の意味・わかりやすい解説

血の婚礼
ちのこんれい
Bodas de sangre

ガルシア・ロルカの三幕劇。スペインの農村舞台にした作者の悲劇三部作の一つで、1933年に初演された。情念に引きずられた花嫁が以前恋仲だった男と婚礼の宴から逃げ、後を追った花婿と男がナイフで殺し合う宿命劇で、象徴的な役割の月と死が登場し、散文韻文、写実性と詩的幻想が融合した作品。

[菅 愛子

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android