デジタル大辞泉
「ベルナルダ=アルバの家」の意味・読み・例文・類語
ベルナルダアルバのいえ〔‐のいへ〕【ベルナルダ=アルバの家】
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ベルナルダ・アルバの家
べるなるだあるばのいえ
La casa de Bernarda Alba
ガルシア・ロルカの三大悲劇最後の作品。作者らしい叙情性が除かれた戯曲で、リアリズム精神に貫かれている。副題に「スペインの村における女たちのドラマ」とあるように、登場するのは女だけ。家という閉鎖空間で、女家族を支配し体面を重んじる母親の絶対権力と、自由への衝動を象徴する娘たちの性本能が対立、挫折(ざせつ)してゆく。1945年アルゼンチンで初演された。
[菅 愛子]
『山田肇訳『ベルナルダ・アルバの家』(1956・未来社)』
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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ベルナルダ・アルバの家
ベルナルダ・アルバのいえ
La casa de Bernarda Alba
スペインの詩人,劇作家ガルシア・ロルカの戯曲。3幕。 1936年執筆。 45年ブエノスアイレスで初演。『血の結婚式』 (1933) ,『イェルマ』 (34) に続く3部作の一つで,ロルカの最後の戯曲。家名を重んじる専制的な母親ベルナルダと,父の喪に服するためこの先8年間世間との交渉を断って家の中に閉じ込められる未婚の5人の娘を中心に,閉ざされた世界における欲求不満と嫉妬と憎悪の重苦しい生活が描かれている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内のベルナルダ=アルバの家の言及
【ガルシア・ロルカ】より
…1931年に第二共和政が成立すると,学生劇団〈バラーカ〉を組織して農村を巡演し,古典劇の普及につとめた。また,この頃から劇作に専念し,20世紀の演劇史に名をとどめる傑作を次々に発表したが,特筆すべきは農村を舞台に人間の本能の葛藤を扱った三大悲劇で,不幸な恋を描いた《血の婚礼》(1933),石女(うまずめ)の悲劇をテーマとした《イェルマ》(1934),そして独裁的な母親により,体面のために本能を抑圧された女たちを描いた《ベルナルダ・アルバの家》(1936)がそれである。彼の戯曲の特徴はその音楽性と造形美術的要素,つまり広い意味での詩的性格にあり,それゆえ,あくまでスペインの土俗的テーマを扱いながらもそれが普遍性を獲得し,世界的評価につながっていると考えられよう。…
※「ベルナルダ=アルバの家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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