血リンパ(読み)けつリンパ(英語表記)haemolymph

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「血リンパ」の解説

血リンパ
けつリンパ
haemolymph

開放血管系をもつ軟体動物節足動物では,心臓からの血液が動脈先端より組織間隙 (血体腔) を流れ,呼吸器静脈を経て心臓に戻る。この場合血液はリンパ液区別がなく,双方の役割を有するものとして,血リンパと称する。

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世界大百科事典 第2版「血リンパ」の解説

けつリンパ【血リンパ haemolymph】

広義には無脊椎動物体液一般をいう。脊椎動物の体液は,血管内を流れる血液,リンパ管内を流れるリンパ液と,細胞・組織の直接環境を作る組織液とに分けることができるが,リンパ液を運ぶリンパ管は,脊椎動物で初めて現れるものであるため,無脊椎動物には厳密な意味で血液や組織液と,リンパ液との区別はない。したがって無脊椎動物の血液は,血リンパと総称される。無脊椎動物のうち,開放血管系をもつ動物(節足動物および多くの軟体動物)の血液は,その性格がより明確なため,これを狭義の血リンパという。

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世界大百科事典内の血リンパの言及

【体液】より

…血液,リンパ液,細胞間液,体腔液などの区別がある。脊椎動物の循環系は閉鎖型であって,これらの区分がはっきりしており,血液は血管内を,リンパ液はリンパ管内を流れるが,開放循環系をもつ節足動物や軟体動物,そのほか一般に無脊椎動物では,血液とリンパ液と細胞間液ははっきり区別できず,体液は血リンパと呼ばれることがある。 体液は細胞にとっての直接の環境であるから,その恒常性の維持は動物の生理機能にとって重要な意味をもつ。…

※「血リンパ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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