衆道(読み)シュウドウ

デジタル大辞泉 「衆道」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐どう〔‐ダウ〕【衆道】

しゅどう(衆道)

しゅ‐どう〔‐ダウ〕【衆道】

《「若衆道わかしゅどう」の略》男色。しゅうどう。

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精選版 日本国語大辞典 「衆道」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐どう‥ダウ【衆道】

  1. 〘 名詞 〙 男色の道。若衆道若道(にゃくどう)。しゅうどう。
    1. [初出の実例]「かの者衆道愛欲の思ひに忘じ」(出典:仮名草子・竹斎(1621‐23)下)
    2. 「かほどめでたきまじはりをすて、衆道(シュダウ)をこのむは何ぞや」(出典仮名草子・色物語(1661‐73頃))

しゅう‐どう‥ダウ【衆道】

  1. 〘 名詞 〙しゅどう(衆道)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「衆道」の意味・わかりやすい解説

衆道(しゅどう)
しゅどう

若衆道の略。若道(にゃくどう)ともいわれ、男色(なんしょく)の道のこと。「しゅうどう」とも読む。「道」というのは色道などと同じく、それほど深い意味はないにせよ、男色における兄分と弟分との倫理的結び付きの重視背景となっていたわけである。衆道は、中世ころから僧の世界や武家階級に限りすでに成立していた。これが庶民に普及したのは、江戸時代の1629年(寛永6)女歌舞伎(おんなかぶき)が禁止されてからのこと。すなわち、若衆歌舞伎がおこり、美少年の人気役者が茶屋酒席に招かれ、かつての情愛的結び付きが少年の売色に転じ、ついには野郎、若衆、太夫子(たゆうご)とよばれる売色を本業とする少年たちが出現するに至った。そして、これをも衆道とよんだ。

[深作光貞]


衆道(しゅうどう)
しゅうどう

衆道

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百科事典マイペディア 「衆道」の意味・わかりやすい解説

衆道【しゅどう】

男色(なんしょく)

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世界大百科事典(旧版)内の衆道の言及

【男色】より

…とくに戦国時代には,尚武の気風からことさらに女性をさげすみ,男色を賛美する傾向が強まった。その中から,男色における兄分(念者(ねんじや),念人(ねんにん))と弟分(少人(しようじん),若衆)との間の倫理的契約(義理,意気)を重んじた衆道(しゆどう),若道(にやくどう)の成立をみるにいたった。こうした男色流行は江戸時代の前期に受けつがれ,士,僧のほか一般庶民の間にもその風がひろまり,若衆歌舞伎の発展はこれを助長するとともに,男色を売る男娼――陰間(かげま)が出現するに及んだ。…

※「衆道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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