行者原古墳群(読み)ぎようじやばらこふんぐん

日本歴史地名大系 「行者原古墳群」の解説

行者原古墳群
ぎようじやばらこふんぐん

[現在地名]朝倉村朝倉上 山越

頓田とんだ川の支流山越やまごえ川に近く突き出た笠松かさまつ山の西裾の丘端に数基の墳丘がある。うち四基は現在畑地となっており、そのなかの一基は昭和三〇年(一九五五)頃、朱を塗り粘土詰めにした人骨と刀を出土したと伝える。

箱式石棺は粘土被覆されていて、なかには幼児用とみえる短いものもあった。


行者原古墳群
ぎようじやばるこふんぐん

[現在地名]武蔵町糸原

広義の行者原古墳群は南北二つの支群からなっており、海岸に張出した低丘陵の南端部に立地する。北東側の一群は旧馬場跡付近に集中しており、六基の円墳からなる。南西側の一群は消滅したものも含めると総数二七基にのぼり、すべて円墳と考えられる。発掘調査が行われたのは南西支群に属する一号―三号墳の三基のみ。うち築造時期が最もさかのぼるのは二号墳で、四世紀後半―五世紀初頭と推定される。径一八メートル、高さ二・四メートルの円墳で、周溝をめぐらす。墳頂部には主軸を東西方向に向けた小規模の粘土槨と組合せ箱式石棺が設けられていたが、盗掘されており出土品は皆無であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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