行行(読み)コウコウ

デジタル大辞泉 「行行」の意味・読み・例文・類語

こう‐こう〔カウカウ〕【行行】

[形動タリ]しだいに進んでいくさま。また、どこまでも歩いていくさま。
「―として重ねて―たり」〈海道記・序〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「行行」の意味・読み・例文・類語

こう‐こうカウカウ【行行】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
  2. しだいに進んで行く様子。どこまでも歩いて行くさま。
    1. [初出の実例]「泉石行々異、風烟処々同」(出典:懐風藻(751)幽棲〈民黒人〉)
    2. [その他の文献]〔古詩十九首‐其一〕
  3. 鳥が列をなして飛ぶさま。
    1. [初出の実例]「双双宿鷺依苔磯、行行新雁落蘭沚」(出典:南海先生文集(1784)一・丁未中秋与諸子泛明光浦)

いけ‐いけ【行行】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 動詞「いく(行)」の命令形を重ねた語 )
  2. ほったらかしのこと。放任放置
    1. [初出の実例]「『さうして十年も家へ往(い)なずに、後はどうなった』『どうなったやらいけいけぢゃ』」(出典:歌舞伎桑名屋徳蔵入船物語(1770)二)
  3. 受け渡しや損益の差し引きがゼロであること。相殺(そうさい)。〔両京俚言考(1868‐70頃)〕
  4. やたらに威勢がいいこと。むやみと元気なさま。

ゆく‐ゆく【行行】

  1. 〘 副詞 〙 ( 動詞「行く」を重ねた語 )
  2. 行きながら。道を歩きながら。道すがら。
    1. [初出の実例]「紀小弓宿禰等即ち新羅に入りて行(ユクユク)傍の郡を屠(ほふ)りとる」(出典:日本書紀(720)雄略九年三月(前田本訓))
  3. 行く末に。やがて。将来に。これから先に。
    1. [初出の実例]「ゆくゆくはこなたの御指南を請度う御座る」(出典:虎寛本狂言・腹不立(室町末‐近世初))

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