化学辞典 第2版 「表面準位」の解説
表面準位
ヒョウメンジュンイ
surface level
結晶内部における電子の量子状態は,エネルギー帯構造をもっている.しかし,結晶表面付近ではそれとは別に,大きな振幅の波動関数で示される量子状態が存在することがある.これを表面準位またはタム(I. Tamm)準位という.さらに,表面における特殊な吸着分子によっても電子のエネルギー準位が存在しうる.これらの表面準位は表面現象に重要な役目をなすと考えられ,最近とくにケイ素,ゲルマニウムなどの半導体に関連して注目されている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報