デジタル大辞泉
「装束く」の意味・読み・例文・類語
そう‐ぞ・く〔サウ‐〕【装▽束く】
[動カ四]《名詞「そうぞく(装束)」の動詞化》
1 装束を身につける。
「幼き人、参らまほしげに思ひたれば、―・かせていだし立つ」〈かげろふ・中〉
2 装飾をほどこす。支度する。
「唐めいたる船造らせ給ひける、急ぎ―・かせ給ひて」〈源・胡蝶〉
しょう‐ぞ・く〔シヤウ‐〕【装▽束く】
[動カ四]《名詞「しょうぞく(装束)」の動詞化》装束を着ける。よそおう。そうぞく。
「いと細やかになよなよと―・きて」〈源・浮舟〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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そう‐ぞ・くサウ‥【装束】
- ( 名詞「そうぞく(装束)」の動詞化 )
- [ 1 ] 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 装束を着ける。装う。しょうぞく。そうずく。
- [初出の実例]「をさなき人、まゐらまほしげにおもひたれば、さうぞかせていだしたつ」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)
- 「桜の御直衣に、えならぬ御そひき重ねて、たきしめさうぞき給ひて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)薄雲)
- [ 2 ] 〘 他動詞 カ行四段活用 〙 使えるような状態に用意する。しつらえる。
- [初出の実例]「さうぞきをかれたる琴どもをとうでさせて、あてあてに奉り給へれば」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
装束くの補助注記
( 1 )漢語を活用させて動詞として用いるものには、他に「騒動(そうど)く」「彩色(さいし)く」などがあるが、平安時代ではごく少ない。
( 2 )類義の「装束(しゃうぞく・そうぞく)す」は飾り立てる動作そのものをさすのに対し、「装束く」は飾りつけた衣装を身につけ、着飾っている状態をさす。
しょう‐ぞ・くシャウ‥【装束】
- 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 ( 名詞「しょうぞく(装束)」の動詞化 ) 装束を着ける。装う。そうぞく。
- [初出の実例]「さまざまにしゃうぞき集りて、二車(ふたくるま)ぞある」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)
- 「いと細やかに、なよなよとしゃうそきて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)浮舟)
そう‐ず・くサウ‥【装束】
- 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 ( 名詞「そうずく(装束)」の動詞化 ) しょうぞくをつける。よそおう。そうぞく。
- [初出の実例]「侍従仲忠、いとになくさうずきて、夜うちふけていできたり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)嵯峨院)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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