西ノ島村(読み)にしのしまむら

日本歴史地名大系 「西ノ島村」の解説

西ノ島村
にしのしまむら

[現在地名]安田町西島にしじま隆見たかみ

東島ひがしじま村の安田川対岸に位置し、南は安田村、北は中山なかやま郷の間下まげ村。中世安田庄に含まれた。天正一五年(一五八七)の安田庄地検帳では庄田島しようだじまとあり総地高一六町八反余が記されるが、現在も庄田の地名は小字として残る。江戸時代は庄田島の地高が西ノ島村の本田高とされたが、実際には南部は早くから安田村に組入れられていたはずである。

同地検帳に散見する「池田」「クボ田」「川成ノ残」などの注記は、かつて安田川が分流し蛇行していた跡をうかがわせるが、流域の村のうちでは東島に次ぐ古くからの農業地域であった。屋敷数は約五〇筆と耕地面積の割に多く、現在安田川東岸に飛地をもつのも、労働力のはけ口を芝地の開墾に求めた名残ではなかろうか。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android