西小磯村(読み)にしこいそむら

日本歴史地名大系 「西小磯村」の解説

西小磯村
にしこいそむら

[現在地名]大磯町西小磯

南は相模湾に面し、周囲を山に囲まれる。北方の山中に源を発する血洗ちあらい(別名切通川)が中央を流れ、西の国府本郷こうほんごう村境の切通しを横切り海に達する。東は東小磯村、北は万田まんだ(現平塚市)寺坂てらさか村に接する。南方の海沿いに東海道が通り松林が続く。「和名抄」にみえる余綾よろき伊蘓いそ郷に比定される。「吾妻鏡」建久三年(一一九二)八月九日条によれば北条政子の実朝出産の際、安産祈願のため誦経を行った寺のなかに「新楽寺小磯」がある。小田原衆所領役帳には花之木「百貫文 中郡小磯」とある。寛文六年(一六六六)検地帳(波多野文書)に村名がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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