見脈(読み)ケンミャク

デジタル大辞泉 「見脈」の意味・読み・例文・類語

けん‐みゃく【見脈】

(「検脈」とも書く)脈をみて診断すること。「検温見脈
「―にして病を指す」〈滑・浮世風呂・前〉
外見から推察すること。
「旅を歩くが商売といったら、たいてい―でも知れさうなことだ」〈滑・続膝栗毛・四〉
剣幕けんまく」に同じ。
生肝でも抜きさうな―だから」〈滑・七偏人・二〉

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精選版 日本国語大辞典 「見脈」の意味・読み・例文・類語

けん‐みゃく【見脈・検脈】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 脈拍をしらべること。診察すること。
    1. [初出の実例]「御病気見脈(ケンミャク)に顕れたり」(出典浄瑠璃持統天皇歌軍法(1713)一)
    2. 「見脈(ケンミャク)にして病を指す」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)前)
  3. 外見からみて推察すること。洞察。また、それによってえられた、気配兆候大勢
    1. [初出の実例]「天下国家の興亡其見脈(ケンミャク)十に七八は見え侍る物ぞとよ」(出典:信長記(1622)一五上)
  4. けんまく(剣幕)
    1. [初出の実例]「常さへぱちぱちとしたる眼を、またつりあげし見脈(ケンミャク)にて、額に青く筋はだしても」(出典:人情本春色辰巳園(1833‐35)初)

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