剣幕(読み)ケンマク

デジタル大辞泉 「剣幕」の意味・読み・例文・類語

けん‐まく【剣幕/見幕/権幕】

怒って興奮しているようす。いきり立った、荒々しい態度や顔つき。「すごい剣幕でどなり込む」「激しい剣幕を見せる」
[補説]もとけんあく(険悪)」の連声れんじょうともいうが未詳
[類語]顔付き顔立ち容貌面構え面差し面立ち面影人相面相容色相好血相形相面魂表情

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「剣幕」の意味・読み・例文・類語

けん‐まく【剣幕・権幕】

  1. 〘 名詞 〙 ( もと、「険悪(けんあく)」の連声「けんまく」か ) 怒ったすさまじい顔つきやふるまい。はげしい態度。険相。見脈(けんみゃく)
    1. [初出の実例]「大さうな見脈(ケンマク)だ」(出典人情本・春色梅美婦禰(1841‐42頃)三)
    2. 「花山院家の系統を汚す者は縁を切るとか何とか、相変らず然う云った険脈(ケンマク)で居るのだから」(出典:青春(1905‐06)〈小栗風葉〉夏)

剣幕の補助注記

ふつう、「剣幕」「権幕」の字を当てるが、他に「見幕」「見脈」「険脈」などと当てることもあった。

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