精選版 日本国語大辞典 「見質」の意味・読み・例文・類語 げん‐じち【見質・現質】 〘 名詞 〙 現存する確実な質物を担保とした普通の質契約のこと。また、その質物。主として室町時代に、所領の将来の収穫米や債権のような、不確定、未見の質物を担保とした貸借が行なわれたため、これに対する語として生まれたもの。⇔入質(いれじち)。[初出の実例]「一 見質事、不レ可レ取二利分一、可レ辨二本物一也」(出典:近衛家本追加‐文永五年(1268)七月一日・関東評定事書) み‐じち【見質】 〘 名詞 〙 中世、抵当として書類に記入された質物。入質(いれじち)と異なり、証文面への記載のみで、質物は実際には債権者に渡されなかった。差質(さしじち)。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
世界大百科事典(旧版)内の見質の言及 【質】より …この点から質に関する社会慣行は複雑化,多様化せざるをえなかった。(2)貸借契約の場合 第1に不動産の質入れには,入質と見質の別があった。入質は契約と同時に質地の占有が貸主に移転するもので,これに2形態あった。… ※「見質」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」 Sponserd by