討っ手(読み)ウッテ

デジタル大辞泉 「討っ手」の意味・読み・例文・類語

うっ‐て【討っ手】

《「うちて」の音変化》賊軍罪人などを討伐または逮捕する人。「討っ手をさし向ける」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「討っ手」の意味・読み・例文・類語

うっ‐て【打手・討手】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「うちて(打手)」の変化した語 )
  2. 敵、罪人などの討伐、逮捕に向かう人々、軍勢。おって。うて。
    1. [初出の実例]「討手(うって)のぼると聞えしかば、判官殿鎮西(ちんぜい)のかたへ落ちばやとおもひたち給ふ処に」(出典平家物語(13C前)一二)
  3. ある特定の人を殺したり、捕らえたりするためにさし向けられた人。刺客。うて。
    1. [初出の実例]「鎌倉殿の御弟九郎判官殿を討ち参らせよとのうっ手の使ひを賜はって」(出典:義経記(室町中か)四)
  4. 人を殺した者。下手人。うて。
    1. [初出の実例]「戌下刻於裏辻之北辺、山形三郎兵衛 前内府青侍誅了、不打手其故」(出典:実隆公記‐文明七年(1475)正月二三日)
  5. 敵、罪人などを殺すことをもっぱらにしている人。うて。
    1. [初出の実例]「武衡がもとに亀次并次と云ふ二人の打手あり」(出典:奥州後三年記(1347)中)

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