認知症の相談窓口(読み)にんちしょうのそうだんまどぐち

家庭医学館の解説

 お年寄りの知的機能の低下や問題行動に家族が気づいたときの相談窓口には、身近なところでは保健所と福祉事務所が考えられます。
 保健所はその地域の精神保健活動の中心となっており、種々のサービス機関についての情報もたくさんあります。家族への介護指導や今後どのような機関に相談に行ったらよいかなど、具体的な指導が行なわれています。
 ホームヘルパー、ショートステイやデイサービス、老人ホームの入所といった福祉サービスの利用に関しては福祉事務所が窓口となっています。残念ながら現状では福祉サービスは量的に不足しており、ニーズに対して十分な対応はできていませんが、在宅介護の継続および家族の介護負担軽減のためには、これらの福祉サービスの活用をお勧めします。
 より専門的な機関としては都道府県の設置する老人性認知症疾患センターがあります。ここでは保健・福祉各機関の連携をはかりながら、専門医療相談、診断、治療方針の選定、救急対応など、老人性認知症疾患の患者さんの総合的な対応を行なっています。おもに精神科を有する総合病院に設置されていますが、数も少ないせいか一般にはあまり知られていないようです。
 ほかにも精神保健福祉(せいしんほけんふくし)センター、高齢者総合相談(こうれいしゃそうごうそうだん)センター(シルバー110番、プッシュ回線の電話で#8080でつながります)も窓口として有用です。
 医療機関に直接相談する場合は、CTスキャンなどの設備の整った病院の精神科か神経内科がよいでしょう。認知症専門外来のある精神科専門病院では家族指導を含めた総合的な方針を打ち出してもらえますが、初めて受診するのには家族や本人にとっても抵抗があるかもしれません。本人は受診の必要性についての認識が乏しい(病識(びょうしき)がない)ので、「健康診断に行きましょう」などと、受け入れやすい形で本人を誘導するとよいでしょう。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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