谷重遠(読み)たにしげとお

改訂新版 世界大百科事典 「谷重遠」の意味・わかりやすい解説

谷重遠 (たにしげとお)
生没年:1663-1718(寛文3-享保3)

江戸中期の儒学者,神道家。土佐の人。通称丹三郎,号は秦山(じんざん)。若くして上京,山崎闇斎,浅見絅斎について儒学,神道を学び,帰国後も江戸の渋川春海に入門して暦学を修めた。壮年藩主に召されて儒員に加えられたが,のち罪を得て蟄居を命じられる。その間,国典を渉猟して学問大成,〈国体明徴〉を説いて後代に大きな影響を与えた。著書は《神代巻塩土伝(じんだいのまきしおつちでん)》《中臣祓塩土伝》《保建大記打聞》《土佐国式社考》《秦山集》があり,ほかに《俗説贅弁》《新蘆面命》等国史律令格式をひろく渉猟した多数の書を編纂した。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 谷秦山 鈴木

世界大百科事典(旧版)内の谷重遠の言及

【土佐山田[町]】より

…戦国時代,土佐七守護の一人とされた山田氏の居城楠目(くずめ)城(山田城)跡や同氏の菩提寺予岳寺がある。また野中兼山の四女婉が一族の霊をまつった野中神社(お婉堂),婉の師でもあった儒学者谷重遠(秦山)の邸址や墓(史)もある。町の南東部,三宝山中腹には鍾乳洞竜河洞(天・史)がある。…

※「谷重遠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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