1890(明治23)年施行の大日本帝国憲法で、天皇は神聖不可侵とされ統治権を掌握する絶対的な権力を持った。敗戦後、連合国軍総司令部(GHQ)の指示で草案が作成され、現行の日本国憲法が成立。1947(昭和22)年の施行に伴い、大日本帝国憲法は廃止された。現憲法は天皇主権ではなく国民主権とし、1条で天皇は「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」と定めた。天皇は国政に関する権能がなく、内閣の助言と承認により国会召集などの国事行為だけを行うとしている。
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…大日本帝国憲法
[日本国憲法上の天皇]
1945年の敗戦と共に天皇制度の廃止を求める声が国内外からあがったが,占領軍の中核であったアメリカは天皇制度を〈民主化〉することによりこれを占領政策遂行の手段として利用する道を選択した。こうして新憲法によって象徴天皇制が誕生した。(1)性格 天皇は日本国の象徴,日本国民統合の象徴となった(日本国憲法1条)。…
※「象徴天皇制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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