貝吹山城跡(読み)かいぶきやまじようあと

日本歴史地名大系 「貝吹山城跡」の解説

貝吹山城跡
かいぶきやまじようあと

[現在地名]高取町大字与楽・寺崎

標高二一〇・三メートルの貝吹山頂上の越智氏本城本丸を中心に、四方の尾根上に諸郭が設けられ連郭をなす。現御所ごせ市大字南郷なんごうの米田氏書付に「光雲寺艮方ニ貝吹山之城跡有之、山之次第巽の方高、乾ノ方旱ク長サ二十町余山続幅七・八丁、大手ハ西方搦手ハ東方と相見ヘ申候、石垣共に今相成リ有之」とある。城の西南山麓に越智本城・越智氏館跡がある。山頂は規模狭隘で城砦を構えるというような地形ではないが、高取城佐田さだ城・曾羽そわ城、現御所市の玉手山たまでやま城と呼応する要害の地に位置。「高市郡古跡略考」に「貝吹山。古城跡といふ。越智家也。城跡は山の西裏にあり、今尚石垣残れり」とみえる。

天文四年(一五三五)四月八日に河内の畠山氏の臣木沢長政が貝吹山を攻めた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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