…ついで,場の中央に出貝を一つずつ伏せて出し,その外側の地模様に合う地貝で出貝をすくい取り,多く取った者を勝ちとするが,合せ方には儀礼的な作法がきめられている。室町時代末期から江戸時代には,貝の内側に装飾として極彩色で絵を描いたり,貝を入れておく貝桶も蒔絵などの豪華なものが作られ,貝桶一対は上流階級の婚礼調度の一つとなった。これは,貝殻が他の貝には合わぬということになぞらえたもの。…
※「貝桶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」