精選版 日本国語大辞典 「負物」の意味・読み・例文・類語 おい‐ものおひ‥【負物】 〘 名詞 〙① =おいめ(負目)①[初出の実例]「或入居家中、責取米稲等、并令調進供給、又号有負物、様々致責勘、如此種々狼藉、不便第一事也」(出典:高野山文書‐元暦二年(1185)三月五日・金剛峯寺下政所三方百姓等起請文)「右とう三郎は、をい物米六石を弁がたく候あいだ、このかたに次郎ごんのかみどのに、ながくたてまつるところじち(所質)也」(出典:東寺百合文書‐は・元徳二年(1330)一一月一七日・藤大夫時友質券案)② 背中に背負うもの。[初出の実例]「某がおひ物を御へんせをひ、ほうかぶりして顔かくし跡よりとをれ」(出典:浄瑠璃・文武五人男(1694)四) まけ‐もの【負物】 〘 名詞 〙① 勝負事で、負けた方から勝った方に差し出す品物。[初出の実例]「詣左府、奉囲碁負物斑竹筆州管」(出典:権記‐長保四年(1002)八月一三日)② 勝負事で、負けること。負けた、あるいは負けるにきまった勝負。[初出の実例]「しりへはさしてのまけ物ぞ、いていとあやしうとりたり」(出典:蜻蛉日記(974頃)中) ふ‐もつ【負物】 〘 名詞 〙 人から借りている金銭や物品。借財。おいめ。おいもの。[初出の実例]「若尊楽坊至二伊羅無一者、此ふ物、善心無二懈怠一可レ渡二沙汰一者也」(出典:高野山文書‐文永五年(1268)五月一六日・僧明実質流券案) おおせ‐ものおほせ‥【負物】 〘 名詞 〙 他人に貸している金銭や品物。〔日葡辞書(1603‐04)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例