貨幣制度調査会(読み)かへいせいどちょうさかい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「貨幣制度調査会」の意味・わかりやすい解説

貨幣制度調査会
かへいせいどちょうさかい

1893年 10月,日本貨幣制度をいかに改革すべきかという目的をもって設立された機関。 85年に兌換銀行券が初めて発行されて以来,日本では事実上銀貨本位をとってきたが,当時すでに欧米諸国の多くは金本位制度を採用していたので,銀の価値下落動揺が大きかった。こうした情勢を打開するため,当時の大蔵大臣渡辺国武は学識経験者 20人を選び貨幣制度調査会を設立した。ここでは貨幣制度の改革の必要性を認め,金本位制度を採用するという意見が多かった。その後日清戦争の賠償金もと貨幣法が公布され,日本は金本位制度へと移行した。 (→日本の貨幣制度 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む