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貴賤婚姻 きせんこんいんmorganatic marriage

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

貴賤婚姻
きせんこんいん
morganatic marriage

王家,王女の家または,高貴な家の一員の男とより卑しい出生または身分の低い女との間の法的に有効な婚姻。この場合,女は婚姻により男の身分につかず,その婚姻により生れた子供は父親の世襲の地位,領地,および限嗣財産を相続しない規定がある。この名称は,中世ラテン語,matrimonium ad morganaticumに由来しており,次のように幾通りにも解釈される。すなわち,「婚姻の翌朝夫が妻に贈る贈り物に基づく婚姻」 (ドイツの Morgengabeに由来する) がその一つで,この朝の贈り物,または寡婦産には新婦が期待することができるものすべてを意味した。他の一つは「限定的婚姻」 (ゴート語の maurjan「拘束する」) ,または早い時間に静かに祝福される,「朝の婚姻」を意味するにすぎないこともある。この制度は本質的にはドイツの制度で,ドイツ以外のいくつかの王朝により採用されたが,フランスおよびイギリスの王朝には採用されなかった。この慣行は,ドイツの平等性または出生の平等の観念に由来しており,それは中世においてドイツ法に広く適用されていたものである。またこのドイツの慣行は多くの種類の折衝において当事者が同等の立場にあることを要求したが,教会法における婚姻の障害とはなりえなかった。

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