蹴出す(読み)ケダス

デジタル大辞泉 「蹴出す」の意味・読み・例文・類語

け‐だ・す【蹴出す】

[動サ五(四)]
けって出す。
友禅の大きな模様長襦袢パッパと―・して」〈魯庵社会百面相
費用を節約して、予算から余りを出す。
三百代言に払うだけの金を、貴様で―・しゃアがったんだ」〈里見弴・今年竹〉

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精選版 日本国語大辞典 「蹴出す」の意味・読み・例文・類語

け‐だ・す【蹴出】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. 蹴り始める。
  3. 蹴って出す。蹴ることによってかくれていた物をあらわにする。特に、蹴出しを見せる意にも用いる。
    1. [初出の実例]「あの様なをとこは藪をけても、五人や七人は蹴出さうが」(出典:虎寛本狂言・引括(室町末‐近世初))
  4. 節約して、支払うときに予算が余るようにする。転じて、一般的に、余裕が生じるようにする。ひねりだす。
    1. [初出の実例]「急いで御用に廻って来たから、半時位蹴出(ケダ)して居る、遊んでも構やあしねえ」(出典:歌舞伎・鶴千歳曾我門松(野晒悟助)(1865)中幕)

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