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近代画家論 きんだいがかろんModern Painters

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

近代画家論
きんだいがかろん
Modern Painters

イギリスの美術批評家ジョン・ラスキン主著。全5巻で 1843~60年刊。弱冠 24歳で第1巻を出してから完成まで 17年を要し,全体を通じる統一的な体系を欠いているが,イギリスの風景画家 J.M.W.ターナーを中心に近代の画家を古い巨匠たちと比較検討して,前者を弁護し称賛するかたわら,独自の絵画理論や風景画論を展開したもの。一種の倫理的,宗教的な審美観が流麗な筆致で語られ,文学的美術書として多くの読者を魅了した。

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世界大百科事典 第2版の解説

きんだいがかろん【近代画家論 Modern Painters】

イギリスの批評家ラスキンの美術評論で,全5巻。1843年から60年にかけて発表。一貫した体系を持つ学術論文ではないが,作者の美意識,とくに19世紀イギリス社会の芸術に対する無理解を断罪する社会改革的使命感がよく表れている。自然と人間との関係,ヨーロッパの風景画についての論考など,話題は広く多様だが,画家ターナーをいち早く賞賛している点などが注目に値する。【小池 滋】

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世界大百科事典内の近代画家論の言及

【ラスキン】より

…のちに文学に親しみ絵画を習い,オックスフォード大学卒業のころからは建築に興味をもった。1843年,もともと画家J.M.W.ターナーを擁護するために書き始められた《近代画家論》の第1巻を世に問うて一躍有名となった。その第2巻を書くためにイタリアなどヨーロッパ大陸を何度も訪れ,絵画,彫刻,建築を研究した結果生まれたのが《建築の七灯》(1849),《ベネチアの石》(1851‐53)などであり,美術批評家としての名声は確立された。…

※「近代画家論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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