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美意識 びいしきaesthetic consciousness; ästhetisches Bewusstsein

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

美意識
びいしき
aesthetic consciousness; ästhetisches Bewusstsein

美,の評価が成り立つ対象一般に対する精神の活動ないし態度。それゆえ的なものの創造観照,批判を含む情緒的,直観的判断力主体とし,ときに美的経験同義に用いられる。経験心理学的には美意識は美的事実を内容とする意識をさし,H.コーエンに代表される先験心理学的立場では,美の生産を行う特殊な統一的意識をいう。存在論的美学では,理念としての美の認識を頂点とし,感覚的快美感を底辺とする構造の意識全体をさす。

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デジタル大辞泉の解説

び‐いしき【美意識】

美に関する意識。美しさを受容したり創造したりするときの心の働き

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世界大百科事典 第2版の解説

びいしき【美意識 aesthetic consciousness】

字義上は美を成立させる意識や体験のことをいう。美しいものばかりか醜までも含む広義の美は,感性のとらえる精神的価値〈美的(ästhetisch)なるもの〉として論じられてきた。美意識とは,心理学的観点によればかかる美を支える美的態度の意識過程をさす。哲学的観点によれば美的価値をめぐる直接的体験のあり方全体をさし,このばあい心理学的把握との混乱を恐れて〈美的体験aesthetic experience,ästhetisches Erlebnis〉の語を用いることが多い。

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大辞林 第三版の解説

びいしき【美意識】

美を感じ理解する心の働き。芸術や自然の美を味わうときに働く意識。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

美意識
びいしき
aesthetic consciousness英語
sthetisches Bewusstseinドイツ語
conscience esthtiqueフランス語

美的な対象を受容し、また産出する精神の態度において働く意識。美学がバウムガルテンによって「感性的認識の学」と定義されて以来、美学のもっとも中心的な主題となった。その理由は、古典美学では超感覚的な美の理念が追究されたのに反し、近代美学では、われわれの意識に直接現象する限りの美が主題とされるようになったからである。芸術作品や自然美を享受する際のわれわれの意識は、日常的場面での意識とは違って、事物への利害関心によって動かされることなく、いわば自由な遊びの状態にある。道徳的判断の場合のように一定の目的観念によって動かされることなく、しかもある合目的性を実現している。この点を分析して、カントは美意識を「無関心性」と「目的なき合目的性」ということばで特徴づけている。
 しかし、このような美意識の性格は、受動的・観照的態度にあるときにだけ析出されるものであるにすぎない。美意識は、芸術作品の美を享受する場合に限らず、美的なものを創造する場面においても積極的に働いているはずである。作品の創造の際には、われわれの精神はなんらかの目的意識に支配され、存在関心に拘束されて存在しているはずである。こうした創造行為や批評活動の面に注目するとき、美意識のうちに、感性による受容的側面ばかりでなく、理性による能動活動の面も認めなければならなくなるであろう。[伊藤勝彦]
『カント著、篠田英雄訳『判断力批判』二冊(岩波文庫) ▽大西克禮著『美意識論史』(1949・角川書店) ▽今道友信著『美の位相と芸術』(1968・東京大学出版会)』

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